先日、恩師の主宰する新年会に行ったら
「はあちゅう今日は猫かぶってる?」と
言われてしまった。
普通に過ごしていたのだけれど、
もしかして私ってガツガツしていたり
厚かましいイメージが定着しているんだろうか。笑
確かに、私はポイントポイントで
ものすごく厚かましいです。
大学時代から厚かましいことで
名を馳せてきたというか。
「タダで世界一周に行く」
という企画をして、
企業に協賛金を募ったことがあるけれど
今考えても厚かましいことこの上ないです。
一人で静かに貯金して行けばいいところを
「卒業旅行に行きたいのでお金下さい」
と知り合い全員に企画書を送るところから
始めたあの企画。どんだけ。
でも、何かに挑戦する時は
必ず何か「厚かましい」ことが
発生するんだと思う。
そしてそれを受け止めてくれる
懐の深い人がいるから、
新しいことが生まれるんだろうな。
(…と調子のいいことを言ってすみません)
最近やっぱり、新しい仕事の関係で
いろいろな人に頭を下げています。
例えば、前にいた会社のとっても偉い人に
ものすごく厚かましいお願いをしました。
辞めた身でありながら、
お願い事をするのは非常に心苦しい。
おまけに相手は偉さでいったら富士山級。
私のような砂場の小山ごとき存在が
気安くメールするのもおこがましい。
だから、正直
お茶を濁されて当然というか
メールの返信が無いことだって
あり得ると思っていました。
ところが、予想に反して
そのメールはその日の夜中に返ってきました。
きっと自宅から返してくれたんでしょう。
わざわざプライベートの時間を割いて!
しかも思っていた以上に良いご返事…。
おまけに、こちらが気兼ねしないようにか
とってもフランクな文章で、
「はあちゅう元気にやってるかー!」
なんて書いてあって、思わず涙腺がゆるみました。
人間力だよなぁ…。
下々の者にまでこういった気遣い・心配りを
してくださるから
あのような大きな組織で上り詰められるのだと
深くため息をついた午前2時。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉を思い浮かべました。
最近のベストセラーである
見城社長と藤田社長の本
「憂鬱でなければ、仕事じゃない」にも
「小さなことでくよくよしなければ相手の心は掴めない」
と書いてあったっけ。
ああ、思い起こせば他にもあるある。
世界的な大企業の社長さんにメールした時、
すごく丁寧な返信が返ってきた。
十年以上憧れていた大作家さんに贈り物をしたら、
直筆のお葉書が自宅に届いた。
今も縁が深いとある社長に初めてお会いする時、
お手紙をお渡ししたら
「今度ランチでもどう?」と誘って下さって
2人だけでランチをしてくれた。
こういうことって、してもらったほうは
何年も、というか一生忘れませんよね。
「偉い人は、偉いから偉い。」
そんな無理矢理なコピーが頭をよぎったりして。
私も何も持たない身であるからなおさら
気遣いだけは忘れないようにしたいです。
それから時に厚かましくなっても、
厚顔無恥にはなりたくないと思う。
「恥」の意識は常に持つ。
いつか偉くなって今までお世話になった人に
ご恩返しを、と本気で思っているんだけど。
伊藤春香「PRガール」バックナンバー
- 第5回 「研修時代の思い出」(1/10)
- 第4回 「はーちゅーちょーのお仕事。」(1/4)
- 第3回 「聞かれても困るけれど。」(12/20)
- 第2回 「DNAに刻まれた会社のカルチャー」(12/13)
- 第1回 「電通を退職する方法」(12/6)